1. 「なぜそうなるか」を理解する
文法は丸暗記しても使えるようになりません。「なぜそのルールがあるのか」を理解することが大切です。
例:現在完了形 「have + 過去分詞」という形だけ覚えても、いつ使うかわかりません。
本質的な理解 - 現在完了 = 「過去と現在のつながり」を表す - "I have lived in Tokyo for 5 years." = 5年前に住み始めて、今も住んでいる - 過去形 "I lived in Tokyo." = 過去のある時点の話(今は住んでいないかも)
「なぜ現在完了を使うのか」がわかれば、自然と使い分けができます。
学習のコツ - 文法書の「解説」をしっかり読む - 例文をたくさん見て、パターンを感じ取る - 「この文法で何を伝えたいのか」を考える
2. コア文法から固める
文法には優先順位があります。すべてを同じ重要度で学ぶのは非効率です。
最優先で固めるべき文法 1. 5文型: すべての英文の基本構造 2. 時制: 現在・過去・未来・完了形 3. 助動詞: can, will, must, should など 4. 受動態: be + 過去分詞 5. 関係代名詞: who, which, that
後回しでもいい文法 - 仮定法過去完了(if I had done) - 分詞構文 - 倒置
基礎がしっかりしていれば、難しい文法も理解しやすくなります。
おすすめの学習順序 文型 → 時制 → 助動詞 → 不定詞・動名詞 → 関係詞 → 仮定法
3. 例文で覚える(文法→例文ではなく、例文→文法)
文法ルールを先に覚えて例文を当てはめるより、例文を丸ごと覚えてから文法を理解する方が効果的です。
従来の学習(非効率) 1. 「現在完了は have + 過去分詞」と覚える 2. 例文を見る 3. すぐに忘れる
例文中心の学習(効率的) 1. "I have been to Paris twice." を丸ごと覚える 2. 他の例文も覚える: "Have you ever seen a ghost?" 3. パターンとして「have + 過去分詞」を理解 4. 自然と使えるようになる
例文学習のコツ - 自分に関係のある例文を作る - 声に出して音読する(10回以上) - シチュエーションをイメージしながら覚える
4. アウトプットで定着させる
文法書を読むだけ(インプット)では、使えるようになりません。アウトプットの練習が必須です。
アウトプット練習の方法
瞬間英作文 日本語を見て、すぐに英語で言う練習です。 - 「私は3年間英語を勉強しています」 - → "I have been studying English for 3 years."
英語日記 その日学んだ文法を使って、短い日記を書きます。 - 今日のテーマ: 現在完了 - "I have finished my homework. I haven't eaten dinner yet."
文法問題を解く - 穴埋め問題で知識を確認 - 間違えた問題は解説を読んで理解
独り言 日常の動作を英語で言ってみます。 - 「コーヒーを飲んだところだ」→ "I have just drunk coffee."
5. 間違いを恐れない
文法を完璧にしてから話そう・書こうとすると、いつまでも実践できません。
間違いは学習のチャンス - 間違えた箇所は記憶に残りやすい - 実際に使うことで「この文法はこう使うのか」と実感できる - 完璧主義は上達の妨げ
間違いを減らすより、アウトプット量を増やす - 100回の練習で10回間違える > 10回の練習で0回間違える - 量をこなすうちに精度も上がる
間違いやすいポイントをストックする - 自分がよく間違える文法をメモ - なぜ間違えたかを分析 - 正しい形を例文で覚え直す
よくある間違い例 - ✗ I have been to Paris last year. - ○ I went to Paris last year. (過去の一点 → 過去形) - ○ I have been to Paris before. (経験 → 現在完了)